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2005年7月14日 (木)

なぜ「科捜研の女」はリニューアルしたんだろう…

今夜から沢口靖子主演「新・科捜研の女」Ⅱのスタートである。
なんと、初回2時間SPだ。なんなんだろう、この妙な力の入れ方は(笑)
しかも、記念すべき第2シーズンの初回を飾るゲストキャラは、近頃、宝くじ関係の宣伝でしかお目にかかれない鈴木杏樹だ。射撃の腕前といい座った肝といい実にクールな女刑事であった。第2回のゲストキャラは田中美里で文化財Gメンだそうだ。今シーズンはヒロインとその道の女エキスパートとの対決が売りなのか

それにしても、やはり首を傾げてしまう。
なぜ、「科捜研の女」は「新・科捜研の女」にリニューアルしたんだろうか。
そう。このシリーズ、主演は同じ沢口靖子で、京都府警科学捜査研究所に勤務する天才肌だがバツイチという設定ながら、微妙にリニューアルしているのである。
例えば、捜査の相棒役である内藤剛志の役どころは、以前はまずプロファイリング専門家として登場、のちに作家に転身・成功する「武藤」というキャラだったのが、「新」では、強引な捜査を行う強面刑事・「土門」に変わった。沢口演じるヒロインにしても変わった。科学で真実を追究するためなら、そして些細な疑問があれば寝食を忘れて、とことん追求するという点では同じものの、以前というかシリーズスタート時の設定は、仕事以外はスチャラカではた迷惑なまでにいい加減な、一言でいってだらしない30女だった。だが、「新」でのヒロイン像は、科学者らしく冷静沈着、冗談も通じないのではと思わせるものがある。

この「科捜研の女」は、現場の誤謬を、科学捜査で浮かび上がった事実でもって質し、事件の真相を見極めるというのがお話の主眼だと思う。真実を追究しようとする点では同じでも、現場の刑事たちとどこか異なる、面倒くさがられる存在、それがヒロインの立ち位置である。科学はウソをつかないと、あくまで事件は科学的にも矛盾のない解決を見せるはずだとするヒロインは、現場の刑事たちにとっては、ただ煙たい存在でしかない(無論、この科学的真実第一主義は、組織大事の警察上層部とも対立する)。これが、このドラマの基本である。それは、新旧でも変わらない。で、彼女をけむたがる現場の刑事を代表するものとして、以前は、経験ある重鎮刑事がいた。これを演じていたのが小林稔侍だった。

主に経験とカンに従う現場の刑事vs科学でわかる厳密なる事実で判断するヒロイン、という図式でいくのであれば、やはり、旧シリーズでプロファイラーとして登場した内藤の役どころは不要だったと思う。スタッフも、それを分ったからこそ、途中で作家へ転身させたのだと思う。また、知的で柔和で変わり者というキャラよりも、ぶっきらぼうでアマノジャクな豪腕強面刑事のほうが、失礼だが、内藤には向いているように思う。あくまでクールで動じないヒロインと、暴発は日常茶飯事みたいな性格の男とを並べたほうが、分りやすいし、何より映える。であるから、私は、内藤の演じどころに関しては、これによってドラマのムリ・ムラ・ムダがなくなり、主要人物がすっきり分りやすくなったと思う。

しかし、となると、小林稔侍とかぶる。で、リニューアルにあたって、ドラマは何をしたか、いきなり小林稔侍扮するキャラを過去の者としてしまった。物語は、沢口と内藤が、小林の過ちを雪ぐのに共闘するという形をとって、再スタートしたのであった。※

…とリニューアルして、何食わぬ顔で無事第1シーズン終わって、そしてこの夏ドラで何食わぬ顔で第2シーズンスタートとあいなったわけだが、

それにしても分らない。「科捜研の女」は、そこまで調整してリニューアルしても続けなければならなかったのか。実際、旧シリーズのとあるシーズンは、いったんヒロインが東京の科捜研に栄転するという形で終わったのだ。それを、また京都に舞い戻るという形で続いたが、突然のリニューアル。そういえば、以前には、ヒロインの母が、京都に押しかけ居座るシーズンもあったが、なんと今回の「新・科捜研の女Ⅱ」では、ヒロインの父が登場する。それも、新しい京都科捜研所長という地位で。

いやはや、もしかして、これは、パラレルワールドの物語なのだろうか。あの、おきゃんで仕事以外ではいい加減ですちゃらか30女だった榊マリコはどこかで健在なのだろうか。とでも思わないと、新しい企画にとって変わられることもなくこのシリーズが続く理由が理解できない私なのであった。

とはいえ、この「新」シリーズ、そう印象も悪くなく、私としては好ましい。そこが、余計、ジレンマなのだ!(爆)


ここでの、私の理解は、「科捜研の女」の極めて大雑把な理解でしかない。
リニューアルされる以前の旧シリーズは、都合4シーズンまで続いた。基本的世界とキャラクタ設定は変わっていないまでも、実はこの間にも、小さなリニューアルは行われていて、とりわけ顕著なのは、第1シーズンと第2シーズンの間である。
そもそも、第1シーズン(1999年秋スタート)では、沢口演じるヒロインと、小林演じる重鎮デカの対立と信頼構築というもののほかに、渡辺いっけい演じるヒロインの元夫と、伊藤裕子演じる若手女性刑事で元夫の現交際相手というキャラがいて、微妙な三角関係の様相を呈していた、らしい。らしいというのは、私はほとんどこの第1シーズンを見ていないからで、よって、実際どうであったのか全く論評できない。しかし、続く第2シーズン以降にその設定が引き継がれなかったことから考えて、その恋も仕事も、というフジ的ラブコメ路線は却下されたと見ていいだろう。その後の第2シーズンから、ヒロインの第2第3の相棒ともいうべ内藤演じるきプロファイラーと、羽野晶紀演じる女性監察医が登場する。
また、ネットで、この「渡辺いっけいと伊藤裕子」に関する感想を拾ってみると、そもそも渡辺いっけいが、京都府警の婦警たちの憧れの的であるエリート警察官を演じ、しかも伊藤裕子の恋人役として全く納得していないものばかりが目立ち、誰かの代役だったのかと憶測するむきさえある。むべなるかなである。例えば、今だったら…沢村一樹とかだったら、絵的に「バツイチでもいけてるエリート警察官」とかって納得なんだけど、99年ごろでこれをクリアできそうなのって誰だろう。しかも、当時で沢口と釣りあうという条件付。う~ん、難しい。
多分、相当評判も悪かったのだろうと思う。だったら、その時点でシリーズなんてムリだろうと思うのに、評判の悪い部分をきりとり、新しい要素を加えて、その後も、毎年、シリーズを重ねていくのであった。
そしてシリーズはついに、最古参の、小林稔侍さえも弾き飛ばしたのだ…。

その一方で、内藤剛志はキャラが完全新生された。ドラマ自体も特別扱いだという感じがするが、この内藤の扱いも極めて特別扱いに感じられる。つまらないと判断されたとおぼしき要素はどんどん切り捨てられてきたというのに、内藤に関しては、全く異なるキャラが生み出され割り当てられたのだから。まぁ、いい。この土門という刑事は、以前の武藤に比べて、はるかに見ていてしっくりくるからである。新生なったコンビで、一体どこまで行くか、また次にリニューアルがなされるとすれば、一体どんな具合か、それら一切を含めて楽しみとさせてもらおう。

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