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2016年5月21日 (土)

「スーパーノヴァ」を観てこんな男らしいスペイダーさん見たことないと仰天した

ひたすら一人ジェームズ・スペイダー祭り開催中である。

さて、今回、自分の中のJS心に火がついて、幾つか見ていなかったり持っていなかった作品のDVDを購入。

その内のひとつが、2001年日本公開の「スーパーノヴァ」。

いろいろと評判悪い、というか、経緯を知ると「不幸な作品」としか言いようのない本作に、スペイダーさんが出演していたことを私は知らなかった。

知っていたら、これまた大画面だし、観に行ってました!←おい

(てかコレ、いまallcinemaで確認したら、どっちも同じ日に日本公開。全く気付いてなかったなあ・・・)

***

スペイダーさんといえば、金髪、あるいはダークブロンドが印象的なのであるが、
そのフィルムグラフィを見ると、黒髪になって演じているものが幾つかある。

残念ながら、自分はこれまで、いずれも未見であった。

今回本作により、初めて黒髪ジェームズを拝めたわけである。

まぁ、作品を見ないで何が言えるかということになるのだが、黒髪スペイダーさんは、印象が違う。

なんか、金髪の時には感じられなかった、粗野さとか、品の悪さ、とか、画像から滲み出てて、とにかく二枚目ではない。

Mth0n4n6djq_2 Mth8kupq18w Th3pc755d6 ←多分「ブラックメール」。
ネットで画像検索して見つけたとき、え!これがスペイダーさん?と俄かには信じられなかったほど。

金髪のときは、要するにプレッピーとでもいうのか、裕福で育ちがいいお坊ちゃん感が強いのが、黒髪になると、一切封印されている。(とはいえ、未見だからねw実のところはわからないですね!←おい)

ところが、本作については、イイ男なのだ。いや、漢(おとこ)なのだ。

Supernova_pic_031

私は、ジェームズ・スペイダーの全作品を観ているわけではないが、こんなにも男らしい、男くさい顔(で、しかもいいオトコ)のスペイダーは見たことがない。

***

本作でのスペイダーの役どころ、ニックは、そうだなあ。

こんな例え方をしたら怒られるだろうか。戦隊シリーズでのブルー。
熱血直情径行のレッドに対して、あくまで冷静沈着なブルー。
(最近ではそういうわけではなくなってるようですが)

う~ん、あと、今年の大河ドラマ「真田丸」の直江景勝。

いや、あそこまではいかないかな。柔らかな微笑み浮かべるし。でも、感じは近いです。
(特に物語が進んで、やたら警戒してるところは、まんまセコム直江です)

ニックは、直江景勝の有名なエピソード、クレイマーと化した訴訟者を一刀のもとに切り捨て、「そんなにゆうなら閻魔にかけあってこい」といったアレが出来そうな感じがする。

あ、真田信尹叔父上のほうがもっと近いかな。・・・なんて話はおいといて。

このニックが、従来のスペイダーさんの役とかけ離れて感じさせる最大の要因は、肉体。元軍人のパイロットということで、ムッキムキの肉体に仕上げてきた。
それまでのスペイダーさんは、どこか文系ボディとでもいうか、優男って感じだったから。

今のスペイダーさんと昔のスペイダーさんを並べて、全然別人てのは今やド定番ネタだが、

あの「スターゲイト」のダニエルと、「スーパーノヴァ」のニックを並べてみるのも、相当別人感を味わえる。

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なんか、民族すら違って感じられるほど。
(ところで、ニックを最初みたとき、ジェフ・ゴールドブラムが面長になった?と思ってしまったのは内緒だ!)

日本語版の吹き替えは、小杉十郎太だが、これ以外考えられないくらい、クールで、渋くて、男くさい。

これはあくまで私見だが、

「スターゲイト」のダニエルが、いわゆる「セックスと嘘とビデオテープ」系のナイーブ青年路線の踏襲であったのに対して、本作のニックについては外見から内面まで、これまでに全く見たことのない男を造りこんできた、という印象を受ける。

一言でいえば、マッチョなヒーロー像。

エンターテインメントの王道で求められる、正統派のヒーローである。

とはいえ、単純なマッチョではない。翳りもある。

元は軍人だったのが麻薬中毒で、どさまわり、もとい、辺境宇宙のパイロットに。
という設定である。

で、本作を見る限り、少なくともスペイダーの演技に破綻はない。
(もうね、「トロイ首を洗って待ってろ」とばかりに戻ってきたシーンでは胸が高まりましたわ、あまりのヒーローぶりに)
それだけに、本作が当初練られていたようなSF大作として完成されなかったことは、ファンとして痛恨の極みである。

「ザ・ウォッチャー」といい本作「スーパーノヴァ」といい、彼のフィルモグラフィのなかで、同年(アメリカ本国での公開はどちらも2000年)に発表された二本が、いずれも大予算映画であるにもかかわらず、それに見合わぬ成績と評価に終わったということを、どう受け止めたらいいのだろうか。

役者ジェームズ・スペイダーに責任はない、と思う。どちらも彼の演技は素晴らしいものだ。だが、そんな当人の努力の及ばないところで、どうにもできないことになってしまった。

スペイダーさんはアメリカ人としてはけして大柄なほうではない。ところが、本作においては、とても背が高く感じられる。彼より背の高い役者はいないし、女性たちも頭一つ低いほどだ。恐らく、船内セットなども通常より低く作られているに違いない。
そこまで作りこまれているのに、だ!

どちらもある程度作品として成功していたら・・・特に本作の場合、あの「エイリアン」のようにもなりえた可能性を感じるので、SFファンとしても無念でならない。

***

で、「エイリアン」を引き合いに出したが、ストーリーを追ってみると、SF的に意識していたのは「2001年宇宙の旅」なのかなと思う。

宇宙船、コンピュータ、謎の物質、そして、やたら繰り返される胎児のイメージ。これは、DVDに収められていた未公開シーンを観て、さらに印象が強まった。

ただ、まぁ・・・「2001年宇宙の旅」を引き合いに出すと、なお一層、本作の悲惨さ加減が際立ってくるというか、なんというか(苦)映画として、SFとして、どうしようもなくB級。

よく似たようなモチーフなだけに、もう少しなんとかならんかったんかい感が強まるというか。

脚本段階で、アメリカにいるはずの、ハードSF勢とか、その辺りの知恵は借りられんかったんだろうかと、首を捻りすぎて、寝違えてしまいそうだ。

***

まぁ、脚本ですわ。おかしいのは。破綻してます。

その際たるものは、船長の死ですわな。
この船の整備はどうなってるんだーっ、から始まって、どうやら船長は、この故障に気づいてたらしく、それでアレに乗り込んで、「ああいうこと」になって、自殺願望があったにしては余りに余りで。そこに引っかかると、もう、私のようにスペイダーさん見たさに話を追っかける人以外は、つっかかってしまうだろうな、という。

この重大な故障と、船内設備のSF的設定は、ラストにまで響いてるんですな。船長はああなったのに、どーしてあの二人は2%の遺伝情報の交じりあいで済んでるんだっ、おかしいじゃないか、責任者出せ!という気分に。

こういうのって、SFとしてはもう致命的な気がする。
幾らお金かけてセット組んだり、小道具つくったり、CGやってみても、これではいかんですわ、これでは・・・。

仮に、この「スーパーノヴァ」ん時のニックの姿そのままにスペイダーさんが私を、じっ、と見つめて「気にするな」といったところで、丸め込まれない自信はあるw

あとねえ、ニックの麻薬中毒。
過去にそういうことがありました、彼は人生躓きました、それで頑張ってます更生中です・・・それだけですか?SFだったら、この設定、なんか活かせないんですか。例えば、劇中の問題児も同じ薬物の中毒だったわけですよね、その偶然は無意味ですか・・・とね、一体構想2年とかって何に時間かけてんねん、という気分に。

大事なところで禁断症状が出て窮地に、てのもなかったねえ。
まぁ、この薬、どういう弊害があるのか、ようわからんかったが。

ちょっとイジられておかしくなっているらしいコンピュータの設定も活かせてない。

SF的なこと以外でも、ツッコミどころが満載なんだよ。

例えば、ニックは、乗組員の女医ケイラに、モーションかけてる(ように見える)。
船長の死で落ち込んでいるらしい彼女を慰めに、お酒片手に彼女の個室を訪問する。
で、実にいい雰囲気になって、彼女をじっと見つめてるニックの、なんとも色っぽい顔のアップがあって、あ、こりゃ濡れ場かなぁ、最低でもキスシーンにでもいくか、と思ってみていると、
宇宙船の無重力室で、絡みあう裸の男女のシーン。
なるほど、そこまで意気投合しちゃいましたか、ヤク中男はキライといってたケイラも落ちましたか、
と思ってつらつら観ていると、問題のラストシーン。
裸で問題の「アレ」に二人で一緒に乗り込むことについて、ケイラが「なによ、念願かなって嬉しいと思ってるくせに」的なことを言うと、ニックは「あっちのほうは下手なんだ」

はぁぁ?

じゃあ、お前、あの時のセックスシーンはなんだーーーーーーーっ!

劇中でデキてた二人なのか、実はデキてなかった二人なのか、というのは、こりゃ人物の関係性考える上で大きな違いですよ。

デキてなかったとすりゃあ、それこそ「セックスと嘘とビデオテープ」のグレアムのセリフじゃないが、惹かれあった男女が徐々に距離を縮めていくってんで結構なことなんですがねw

いや、分かってるんです。明らかにこの濡れ場シーン、別物です。スペイダーとバセットじゃありません。聞けば、後に編集をすることになったコッポラが、劇中の別の人物たちの濡れ場をCGで色を付けたんだという。

最初の監督が予算のことで会社と揉めて降板し、その後、2人の監督が携わったけど、結局ダメで、最終的に匿名監督で公開せざるをえなかったという製作事情が如実に実感されるくだりでしたわ・・・

***

とまぁ、やたら、声を荒げてツッコミたいこと一杯の本作なんだけど、

自分としては、トータルで見た感じ、そう悪い印象はなかったんだなぁ。
「ザ・ウォッチャー」ほど不出来とは思わなかった。

暗い画面はキライじゃないし、小道具や衣装、セットもなかなか凝っている。
そういう美術面で、この映画を貫く美意識は好みである。

キャストも渋い。女優陣は二人ともナイスバディで、一人はクールで一人は可愛め。
(てか、セックスばかりしてる女、「メンタリスト」のリズボンだったんですね)

特にスペイダーさんの相手役となる女医ケイラ役のアンジェラ・バセットはクール。
(クールな男とクールな女ですから、なかなか進展しないのも無理はないw)

だから気に入らないのは、SFとしてのつじつまの合わなさ、ご都合主義。

そして、ストーリーの矮小さ。

なんたって、大上段に宇宙の謎、とか言っちゃって、やってることはDV男が昔の女に執着して大暴走ってのを宇宙に移しただけなんだから。

どっちか諦めればよかったのに。

それとも、これら二つを並べることが、そんなにもクールなアイディアって思っちゃったのかねぇ。

そこがね、「2001年宇宙の旅」と比べるなんてできねぇよ、という最たるところですよ。

(ま、SFとしての噴飯度では「スターゲイト」の方が上でしたがw)

どうにかならなかったのかなあ、本当に・・・

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このカット・・・ほんと大好きですわ

***

出来れば、DVDの特典映像にある、未公開映像をご覧になっていただきたい。

その中に、当初の構想を伺わせるものがたくさんあるのだが、

ニックが日記をつけていて、それをスペイダーさんのナレーションで聴かせるというのがあって、どうしてこのままで完成させてくれなかったかと、いろいろな意味で悔しい。

スペイダーファンならば、彼の声の素晴らしさは十分分かっているはず。これなら語り部としてのスペイダーを堪能できるし、このニックの声はトーンがいつも以上に低めで、全体に暗い色調の本作に打ってつけなのだ。

そして、勿論エンディングもまた、彼の日記で〆られている。

ああ、ほんとに、まったく、この映画は・・・・・・何がどーしてこーなった!?

***

さぁ、では、2つのポイントに従って本作を評価するとしよう。5点満点で

・スペイダー鑑賞度:5
・作品の完成度:2

スペイダーさん鑑賞作品としては、とにかく「こんなスペイダー見たことない!」の一言に尽きる。そして、もう、現在のスペイダーさんが、ああである以上、もう二度と見ることのできない貴重な姿である。

作品の完成度は、2でもつけすぎかもしれない。でも、本格SFっぽい雰囲気はいいんだよなあ・・・。いかに「ぽい」だけといわれても。

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